
鶏むね肉は、脂が少なくヘルシーな食材です。
一方で、「焼いたらパサパサになった」「硬くて食べにくい」と感じることもありますよね。
実は、鶏むね肉を柔らかく仕上げるには、特別な材料を使わなくても、切り方と火の入れ方を少し工夫するだけで変わります。
今回は、現役調理師として料理をしてきた経験から、家庭でも実践しやすい方法をご紹介します。
鶏むね肉がパサパサになる原因
鶏むね肉が硬くなりやすい大きな原因は、火を入れすぎて水分が抜けてしまうことです。
特に厚みのある部分と薄い部分がそのままだと、火の通り方に差が出ます。
薄い部分に火が入りすぎる一方で、厚い部分にはまだ十分に火が通っていない、ということもあります。
まずは厚みを均一にする
鶏むね肉を柔らかく仕上げるために、私がまず意識するのが厚みをできるだけ均一にすることです。
厚い部分を開いて、全体の厚みをそろえます。
この方法は「観音開き」と呼ばれます。
観音開きは難しくない?
「観音開き」と聞くと、少し難しそうに感じるかもしれません。
でも、最初からきれいに開こうとする必要はありません。
厚い部分だけを包丁で開いて、厚みを薄くするだけでも十分です。
目的は、きれいな形にすることではなく、火が均一に入りやすくすることです。
小麦粉を薄くまぶす
下味をつけた鶏むね肉には、小麦粉を薄くまぶします。
小麦粉で表面をコーティングすることで、水分を逃がしにくくなり、しっとり仕上げやすくなります。
ここで大切なのは、たくさんつけすぎないこと。
表面に薄くつく程度で十分です。

焼くときは「皮目から」
皮がついている鶏むね肉なら、皮目から焼きます。
フライパンを温め、まずは中火~中強火程度で皮を焼いていきます。
皮にきれいな焼き色がついてきたら、裏返します。

ここで料理酒を加えて蒸し焼きにする
裏返したら、料理酒を少量ふりかけます。
そして、すぐにフタをします。
料理酒の蒸気とフタを利用することで、フライパンの中に熱が回りやすくなり、厚みのある鶏むね肉にも火が入りやすくなります。
ここからは、火を中火、または少し弱めにします。
強火のまま焼き続けるのではなく、蒸し焼きにしながらじっくり火を入れていきます。
鶏むね肉を柔らかくするポイントは「火を入れすぎないこと」
鶏むね肉を柔らかく仕上げるうえで、もう一つ大切なのが加熱しすぎないことです。
「しっかり火を通さなければ」と思って、必要以上に焼き続けてしまうと、水分が抜けて硬くなりやすくなります。
ただし、鶏肉は生焼けのまま食べるのは危険です。
中心部分までしっかり火が通っていることを確認してください。
調理師が意識しているポイント
私が鶏むね肉を焼くときに意識しているのは、特別な裏技ではありません。
「厚みをそろえる」「表面をコーティングする」「焼き方を変える」
この3つを意識するだけでも、仕上がりは変わってきます。
特に家庭で作る場合は、火力やフライパンによって仕上がりが変わります。
「何分焼けば絶対に大丈夫」と時間だけで判断するのではなく、肉の厚さや火の入り具合を見ながら調整することが大切です。

まとめ
鶏むね肉を柔らかく仕上げるポイントをまとめます。
・厚い部分を開いて、できるだけ厚みを均一にする
・下味をつけたら小麦粉を薄くまぶす
・皮がある場合は皮目から焼く
・焼き色がついたら裏返す
・料理酒を加えてフタをする
・中火~少し弱めの火で蒸し焼きにする
・加熱しすぎない
・最後に中心までしっかり火が通っていることを確認する
鶏むね肉は、ちょっとした焼き方の違いで食感が変わります。
「いつもパサパサになってしまう」という方は、まず厚みをそろえることと、料理酒+フタで蒸し焼きにすることから試してみてください。
普段の料理でも使いやすい方法なので、ぜひ一度試してみてください。
