焼き魚を美味しく仕上げるコツ|調理師が教えるグリルとフライパンの使い分け

焼き魚を美味しく仕上げる調理師のコツ

魚を焼くとき、「魚焼きグリルを使うもの」と思っていませんか?

もちろん、塩焼きならグリルが便利です。

しかし、魚料理はすべて同じ焼き方をするわけではありません。

私は、料理に合わせてグリルとフライパンを使い分けています。

今回は、現役調理師の私が普段行っている、魚を美味しく焼くための方法をご紹介します。

塩焼きはガスコンロのグリルで

魚の塩焼きには、私はガスコンロのグリルを使います。

まず魚を軽く洗います。

その後、スーパーで買った魚が入っていたトレイの上、またはビニール袋の中で、料理酒と塩を魚にまとわせます。

料理酒と塩の量は、魚全体にまとわせられるくらいで十分です。

下味をつけたら、グリルを予熱します。

予熱ができたら、網にサラダ油を塗ります。

私はキッチンペーパーを使って、網全体に薄く油を塗っています。

網に油を塗る際は、やけどに十分注意してください。

火加減は、弱めの中火くらいです。

グリルの中は暗く、魚の焼き具合が確認しづらいことがあります。

そのため、私は火を強くしすぎず、焼きすぎないようにしています。

グリルで焼く場合、私は身のほうから焼き始めます。

サンマを焼くときに意識していること

魚を焼くとき、私は味だけでなく、盛り付けたときの見た目も少し意識しています。

例えばサンマなら、頭を右向きにして焼き始めます。

焼き上がった状態のまま盛り付けるので、最初から右向きにして焼いています。

右向きの状態で焼き、皮目に焦げ目がついてきたら魚を返します。

グリルでサンマを焼いている様子

焼き上がるころになると、コンロの排気口から、魚の焼ける美味しそうな香りが漂ってきます。

この香りも、焼き上がりを判断する一つの目安になります。

私の場合は、そこからさらに1~2分ほど焼くことが多いです。

ただし、魚の種類や大きさ、グリルの火力によって焼き時間は変わります。

「○分焼けば必ず完成」と決めつけるよりも、焼き色や魚の状態を見ながら調整することが大切です。

西京焼きはフライパンで焼く

西京焼きなど、味噌を使った魚料理は、私はフライパンで焼きます。

西京味噌は焦げやすいため、魚焼きグリルよりも火加減を調整しやすいフライパンのほうが扱いやすいと感じています。

私が普段購入している西京焼きは、焼いているうちに程よく味噌が落ちるので、特に気にしていません。

ただ、商品によっては固い味噌がたくさん付いていることもあります。

その場合は、皮目についている味噌を、何の魚か分かる程度まで落としてから焼くと思います。

フライパンに油を使う場合は、テフロン加工のフライパンなら少量。

テフロン加工ではないフライパンなら、魚がくっつかない程度に適量を使います。

フライパンで焼くときは「皮目から」

フライパンで魚を焼く場合、私は皮目から焼きます。

ここは、グリルで焼くときとの違いです。

皮目を下にして焼き、まず美味しそうな焼き色をつけます。

焼き色がついたら魚を返し、ここで料理酒を回し入れます。

そして蓋をして、蒸し焼きにします。

料理酒を加えて蓋をするのは、私の場合、火の通りを早くすることと、香りをつけることが目的です。

また、蒸し焼きにすることで、魚が乾燥しすぎるのを防ぐことにもつながります。

魚の厚みがある場合でも、蒸し焼きにすることで中まで火を通しやすくなります。

フライパンで西京焼きを焼いている様子

ムニエルはバターを使って焼く

ムニエルもフライパンで焼きます。

手順はシンプルです。

まず魚に塩コショウをします。

その後、魚全体に小麦粉をまぶします。

余分な小麦粉を軽く落としてから、フライパンで焼きます。

そして、ムニエルといえば、やはりバターです。

私自身、ムニエルには「バター焼き」という印象があります。

バターを使って焼くことで、魚の表面が香ばしくなり、バターの風味も加わります。

こちらも皮目を下にして焼き、まず美味しそうな焼き色をつけます。

焼き色がついたら裏返し、必要に応じて料理酒を加えて蓋をし、蒸し焼きにします。

バターを使って魚のムニエルを焼いている様子

焼き魚は「焼く時間」だけで判断しない

魚を焼くときに難しいのが、「いつ焼き上がったのか」という判断です。

魚の種類や大きさによって焼き時間は違います。

そのため、単純に「何分焼けばいい」と覚えるよりも、焼き色・香り・魚の状態を見ることをおすすめします。

フライパンなら、皮目に美味しそうな焼き色がついたかどうかを一つの目安にします。

その後、裏返して料理酒を加え、蓋をして蒸し焼きにします。

グリルの場合は、魚から漂ってくる香ばしい香りも参考になります。

焼き上がった後も余熱によって火が進むため、取り出すタイミングも考えながら仕上げます。

ただし、魚の中心まで火が通っていることが大切です。

もし焼き上がった魚を確認して、中心まで十分に火が通っていない場合は、電子レンジなどで追加加熱して、しっかり火を通しましょう。

調理師が考える「グリルとフライパン」の使い分け

私の場合、魚を焼くときは次のように使い分けています。

塩焼きならグリル。

魚そのものを香ばしく焼きたいときには、ガスコンロのグリルを使います。

西京焼きならフライパン。

味噌が焦げやすいので、火加減を調整しやすいフライパンで焼きます。

ムニエルならフライパン。

塩コショウをして小麦粉をまぶし、バターを使って香ばしく焼き上げます。

魚料理だからといって、必ず魚焼きグリルを使う必要はありません。

料理の種類に合わせて道具を変えることで、焼きやすくなります。

まとめ

焼き魚を美味しく仕上げるためには、魚の種類だけでなく、料理に合わせて焼き方を変えることも大切です。

塩焼きはグリル。

西京焼きやムニエルはフライパン。

グリルでは予熱をして網に油を塗り、私は身から焼きます。

フライパンでは皮目から焼き、美味しそうな焼き色がついたら裏返して、料理酒を加えて蓋をし、蒸し焼きにします。

そしてムニエルは、塩コショウをして小麦粉をまぶし、バターを使って焼きます。

「焼き魚は難しい」と感じている方も、まずは火加減を強くしすぎず、焼き色や香りを確認しながら焼いてみてください。

何度か焼いているうちに、自分のコンロやフライパン、魚の大きさに合った焼き加減が分かってきます。

魚料理も、少しのコツを知るだけで、家庭でも美味しく仕上げやすくなります。

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